部室3

昨日部室に行った。僕が余りにもドーナツが食べたかったのでドーナツを持って行った。高校生なんてみんな甘いもん好きだろと思って甘いドーナツをいっぱい持って行った。高校生絶対甘いもん好きだと思って。


チョコレート系のドーナツが残った。

オールドファッションが残ってなかった。


なんてこった。

考えを改めざるを得ない。高校生はみんな甘いものが好きなわけではなかったのだ。(自分が食べたかっただけだが)一応労いの気持ちも込めた差し入れだったのに。

ぼくは高校生の気持ちに全く寄り添っていなかったのだ。仮にも役者、仮にも教職を目指す身、仮にも高校生の妹を持ちながら、ぼくは高校生の気持ちに寄り添おうとしていなかった。

このままではいけない。思い込みは社会学の徒としても、社会人としても、到底許されることではない。

社会に携わるものとして、常に多様な感性、考え方の人間が居ることを理解していなければならないのに。


これでは立派な大人にはなれない。

立派な人間にはなれない。

数学ができなくてもいい。歴史がわからなくてもいい。英語が壊滅的でも勿論いい。

でも、人にはそれぞれ気持ちがあることを忘れてはいけない。それぞれ主張があることを忘れてはいけない。

しかし、それだけでいい。それさえしっかりしていれば、社会に生きる人間として最低限のことさえわかっていればいいのだ。それができれば立派な大人だ。投票に行けば尚のこと良い。

兎に角、他人に寄り添うことを忘れてはいけないのだ。


今度は全部オールドファッションにしようと思う。




本題。私はあくまで自分が食べたくてドーナツを買っていったのであって決して高校生をドーナツで買収しようとしたわけではないということを分かっていただきたい。


と言うのも、昨日は後輩と帰ったのだが、2,3日前にぼくが話題になっていたと言うのだ。しかもディスである。又聞きなので当然盛ってるかもしれないし、逆にオブラートに包まれてるかもしれないが、伝え聞く分にはディスであった。

繰り返すがぼくがそれを聞いたのは帰り道である。従って、ぼくが持って行ったドーナツには下心が存在するわけがないのである。


決して高校生に賄賂を贈ったわけではない。贈賄ではないのだ。買収ではないのだ。餌付けではないのだと、分かっていただきたい。